発酵食品と腸内細菌
こんにちは。
ささやん(@sasataaaaa)です。
先日の記事ではNPO法人presents主催「味噌クマサミット」の報告として、味噌作りの工程を中心に紹介させていただきました。
本日は、イベント前半の講座の部分(前回の記事では話が逸れて断念した部分)について報告していこうと思います!
当日のスライドも載せながら書いていきますよ!
発酵食品と腸内細菌
そもそも発酵とはなんぞや?
みなさん発酵という言葉は馴染みがあるかと思いますが、発酵って何?と聞かれたら答えられますか?
発酵と腐敗は化学的には同じ「有機物が微生物の働きで分解され転化する現象」のことを言います。
つまり発酵と腐敗の機序は同じということです。
ではこれらの言葉の違いは何によって生じるのでしょう?
それは・・・
ズバリ。。。。
人間にとって有益かどうか
で決まります。
人間の都合で分けられた言葉なんですね。
味噌は身体に良いから発酵食品。
腐った大豆は身体に害があるから腐敗。
という違いなのですね。
微生物の分解過程の違いなどではなく、「人間にとってその分解はどうか?」が言葉を決定しています。
よく有機栽培などは微生物による土壌の分解で栄養素を高めようとしますよね。あれはつまり土壌の「発酵」な訳です。
浄水処理センターなども微生物の働きで水を浄化します。これも水の発酵ですね。
発酵と腐敗は自然界の中で常に当たり前に行われています。
微生物の発酵現象がなければ、人間はとっくに絶滅しているでしょう。
私たち人類の歴史は、微生物との共存の歴史でもあるのです。
発酵の歴史
発酵食品はいつから作られているかみなさん知っています?
古代エジプトの壁画「ナクトの墓」にはブドウや魚を醸す人の絵が描かれています。
つまり3000年以上前には、人は文化的に発酵というツールを使っていたことが分かります。
また古代遺跡などからの調査によれば、石器時代の古器などからもお酒を醸していた形跡が見つかっているとのことです。
初期の頃のお酒といえば「口噛み酒」と言って、穀物や果物を口で噛み、唾液アミラーゼで糖を分解、それを吐き出したところに自然の酵母が付着して発酵するという一連の流れでした(絶対飲みたくない!)
それだけ人類の進化、文化の発展に発酵はつきもの。世界中の各地域で独特の発酵文化が育ってきているのです。
発酵食品の何がいいの?
やっと本題です。
発酵の意味や歴史がわかったところで、なぜ健康に気をつかうナイスな大人たちの間で発酵食品がブームとなっているのでしょうか?
それは発酵食品は「腸内環境を整える」という効果が次々にわかってきているからです!
そして腸内環境の良し悪しは
・脳活動
・性格
・疲労感
・肥満、痩せなどの体型
に深く関わっているからです。
腸内環境というのは、腸内に1000兆個いる腸内細菌の比率によって決まっています。
理想的な比率は、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7と言われています。(光岡知足先生の著書を参照)
このような比率であれば、腸内環境は良好であり「脳」や「メンタルヘルス」「ダイエット」「慢性疲労」などの問題を解消する一助となっているはずです。
また味噌に限って言えば、その効能は
・交感神経活性抑制
・血糖上昇抑制
・活性酸素抑制
・高血圧予防
・放射線防御作用
・乳ガン発生抑制
・肺腺ガン発生抑制
・胃ガン発生抑制
・肝ガン発生抑制
・初期の前立腺ガン発生抑制
などがあることが言われています。
(渡邊敦光著「味噌力」を参照)
特に若い女性の死因として大きなウエイトを占めている乳がんに関しては、1日3杯の味噌汁を飲む人は、全く飲まない人と比べて40%も乳がんの罹患者が少ないという研究データがあります。
古来から世界中で発展してきた発酵食品。
日本でも味噌や漬物などを中心に、日本人の健康を支えてきたスーパーフードでもあります。
最近では科学的にもその効能が次々と解明されてきています。
今後も私たちの健康を支えてくれる強力な味方であることでしょう!!
NPO法人presentsでは、今後も定期的に「手前味噌づくり」を開催していきます。
是非HPを随時チェックしながら、開催する際には多くの方々にご参加いただければと思います!

発酵系PT ささやん

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